アペール, ニコラ(1749~1841年、食品工学、フランス)
暑い夏の季節は、食物が腐りやすい。冷蔵庫やアイスボックス、保冷剤などがなかった昔は、洋の東西を問わず、食品をいかに保存するかが大きな問題だった。
1789年7月のフランス革命後、ナポレオン・ボナパルトはフランス軍を率いてヨーロッパ各地に遠征していた。彼は兵士たちの貧弱な食糧事情を憂慮し、軍用の食糧保存法を研究するよう政府に求めた。当の政府も研究委員会を設け、1795年には「腐らずに味も変わらず、持ち運びにも便利な食物の保存法を発明したものには賞金を出す」と、民間からのアイディア募集を始めた。
後に、これに応募して賞金1万2000フラン(現在の日本円で約300万円)を獲得したのがニコラ・アペールだった。発明したのが食品の加熱殺菌とびん詰め保存の方法で、これが缶詰の開発にもつながった。
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