朝永 振一郎(1906~1979年、量子力学、日本)
1995年のノーベル平和賞は、核兵器や戦争の廃絶を訴えて活動してきた科学者たちの国際的な「パグウォッシュ会議」と、その会長ジョセフ・ロートブラット博士に贈られた。
この会議は、世界の科学者に呼び掛けた「ラッセル=アインシュタイン宣言」(1955年)をきっかけに、2年後の1957年7月にカナダの小さな村パグウォッシュで最初に開かれ、1995年7月に第45回会議が広島市で開催された。
第1回から参加したのが湯川秀樹博士(1949年ノーベル物理学賞受賞)と、1965年に日本人として2人目のノーベル物理学賞に輝いた朝永振一郎博士だ。その朝永博士は、電子などの荷電粒子の運動や振る舞いを計算上から説明する「くりこみ理論」を1947年に提唱し、量子電磁力学の発展に寄与したことが高く評価された。
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