電気工学

交流系電力システムを独自開発 エジソン退け世界主流に

テスラ, ニコラ(1856~1943年、電気工学、米国)

 電池のように、電気が常にプラスからマイナスへ一方向にだけ流れるのが「直流」。対して、家庭や工場に来ている電気のように、流れる方向や電圧が一定の周期で絶えず逆向きに変化するのが「交流」だ。

日本の発電機

 日本の場合、同じ交流でも東日本は周波数50㎐(ヘルツ)、西日本は周波数60㎐と、新潟県・糸魚川~静岡県・富士川の地質構造線とほぼ同じラインで分かれている。これは明治時代に導入した交流発電機が、東京電燈(現東京電力)はドイツ製(50㎐)、大阪電燈(現関西電力)は米国製(60㎐)だったからだ。そのためで今では、北陸新幹線の電力も、高崎(東京電力50Hz)~長野(中部電力60Hz)~上越妙高(東北電力50Hz)~富山(北陸電力60Hz)と3回も切り替わる。

交流による発電・送電

 電気を生み出す発電機はファラデーの法則(1831年)を基に、ピクシーやジーメンス、グラムらによって急速に改良、実用化が進められたが、いずれも直流での利用だった。これに対し1887年に交流での発電・送電システムを完成させて、今日の電力技術の基礎を築いたのがセルビア系の米国の技術者ニコラ・テスラだった。

****

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村