医学

‟床屋外科医”から王の侍医 新しい治療・手術で「近代外科の父」に

パレ, アンブロアズ(1510~1590年、医学、フランス)

 フランスの国王アンリ2世(1519~1559年)が、騎馬試合で槍に左目を刺され死亡する事故があった。そのことを医師で占星術師のノストラダムス(1503~1566年)が事前に予言していたとかいなかったとか・・。それはともかく、その事故でアンリ2世の治療にあたったのが侍医のアンブロアズ・パレだった。

 パレは今でこそ「近代外科の父」と称される大外科医だが、それまでの西欧では、外科は医学の分野のうちでもとくに地位が低かった。大学の医学者でさえも自分では手術をしなかった。人の手術を行っていたのは、普段からはさみやかみそりを器用に扱う床屋さんたちであり、彼らは「床屋外科医」と呼ばれていた。

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