物理学

「動物電気」ヒントに「ボルタの電池」 「電圧」の単位にも

ボルタ, アレッサンドロ(1745~1827年、物理学、イタリア)

 今の日本ではなじみがないが、18世紀のイタリアではカエルを「薬」として食べていたそうだ。そのカエルをヒントに、ボローニャ大学の医学教授で解剖学者のルイージ・ガルバニ(1737~1798年)が1780年、ある発見をした。

 病気になった妻がカエルを食べようと、皮をはいだカエルの足にナイフを当てたところ、突然、その足が激しくけいれんしたという。これより先に、電気の火花を死んだカエルに当てると筋肉がけいれんすることを知っていたガルバニは、妻からの話を聞いて「金属が触れるとカエルの中にたまっていた電気が発生し、神経が刺激されて筋肉が動いたものだ」と考えた。さらに実験を重ねて、1791年に「動物電気」と名付けて発表した。

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