オーム, ゲオルク・ジーモン(1789~1854年、物理学、ドイツ)
科学の世界では、人名が単位になったものが数多くある。電気学の分野では電流の「アンペア(A)」、電圧の「ボルト(V)」、電気抵抗の「オーム(Ω)」などだ。
「アンペア」はフランスの物理学者アンペール、「ボルト」はイタリアの物理学者ボルタにちなんだもので、「オーム」はドイツの物理学者ゲオルク・ジーモン・オームの名前から付けられた。ただしオームの頭文字「O(オウ)」ではゼロと紛らわしいので、ギリシャ文字の「Ω」にしたという。
さて人間のオームは「電流の強さは電圧に比例し、抵抗に反比例する」という、電流と電圧と電気抵抗の基本的な原理(オームの法則)を発見し、それに関する論文を1826年に発表したほか、1827年に出版した著書『数学的に取扱ったガルバニ電池』で詳しく述べた。
ところが「オームの法則」として評価されたのは、それから十数年後のことだった。しかもそれは自国ドイツではなく、ロンドンの王立協会がオームの業績を認めて1841年に科学界最高賞コプリ・メダルをオームに授与したことによってであった。
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