ラボアジェ, アントワーヌ(1743~1794年、化学、フランス)
「運命のいたずら」は時として、人類にとっての貴重な財産を失わせてしまう。フランスの化学者で「近代化学の父」と称される、アントワーヌ・ラボアジェの場合がそうだ。
父が弁護士という裕福な家庭に生まれたラボアジェは、若いころから、何でも正確に測ることが好きで、ものの重さや寸法を測ってはノートに記録していた。
パリ大学法学部を卒業して弁護士になり、その後7年間ほど、市民から税金を取り立てる政府の徴税請負人になった。その一方で、化学に興味をもち、仕事のかたわら、さまざまな実験に取り組んだ。
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