化学

逃した「酸素発見」の栄誉 何でもなめて早世か 

シェーレ, カール・ヴィルヘルム(1742~1786年、化学・薬学、スウェーデン)

 科学の研究における発見や発明は「一番乗り」が名誉だ。ところが優れた実験科学者ながら、本人にあまり欲がなかったためか、残念にも「酸素の発見者」の栄誉を逃してしまった人がいる。スウェーデンの化学者カール・ヴィルヘルム・シェーレだ。

 シェーレは、スウェーデン領だったドイツ北東部の港町の商家に、11人兄弟の7番目として生まれた。家の生活が楽ではなかったので、14歳で町の薬屋に奉公に出された。当時の薬屋は、いろいろな鉱石から病気に効き目のある成分を調製して売っていた。シェーレはさらにスウェーデン国内のいくつかの都市で働きながら、薬品の扱い方や実験のやり方など、薬剤師として必要な知識や技術を身に着けた。

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