工学

特許競争に勝利し 実用電話の発明者に

ベル, アレクサンダー・グラハム(1847~1922年、電気工学・音響学・音声生理学、米国)

 早いもの勝ち──科学の世界でも「一番乗り」が重要だ。同じような発見や発明をしても、タッチの差で勝ったり敗れたりすることがある。実用的な電話機の発明者として知られるスコットランド生まれの米国人、ベルの場合もそうだった。

 電話機には、話す側の「送話器」と聞く側の「受話器」がある。基本的な原理となったのが、電磁石のそばに置いたうすい鉄板に向かって声を発すると、その音声によって鉄板が震動して電磁石に電流が流れるという仕組み。この発生した電流信号を電話線で相手方の電磁石に送り、音声として相手に聞こえるようにしたのが「送話器」。逆に、相手方の電流信号をこちら側の電磁石で受けて、聞こえるようにしたのが「受話器」だ。

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