ゲーリケ, オットー・フォン(1602~1686年、物理学、ドイツ)
「自然は真空を嫌う」つまり「真空はつくれない」と言ったのは、古代ギリシャの科学者、アリストテレスだった。しかし、この考えが間違いで、真空をつくれることを証明したのが17世紀のイタリアのトリチェリとフランスのパスカルであり、そしてドイツのマクデブルク市長だったオットー・フォン・ゲーリケだ。
「なぜ市長が?」と意外に思うかも知れないが、実は、1646年から35年間市長を務めたゲーリケは、もともとが物理学者で「ドイツの実験科学の確立者」と言われる人なのだ。
ゲーリケは1654年にレーゲンスブルク市で、科学史に残る有名な公開実験を行った。
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